四 季 の 詩
(SC−8850版)
桜の下で 見初めし君に 声をかけたが なつかしき
まだ肌寒し 宵の月 風に吹かれて 舞う宴
海を訪ねて 二人して 寄せ来る波にも 戯れし
青白きままの つま先で かすかに聞こゆ 砂の音
通わぬ思いの 哀愁に 迷いの思いが 重なれば
言葉の群れも 消えうせて 心を染めし 静寂の鬱
過ぎ去りし時を 悔やみしも 惹かれ合うたは まぼろしか
真綿のような 優しさが 真白な雪に 降り積もる
真白な雪に 降り積もる